カンボジアの中古スマートフォン
カンボジアのマーケット周辺や幹線道路沿いには実にいろいろなものが売られていますが、ひときわ目を引くのが様々なメーカーの中古品の携帯電話を扱っているお店でしょう。こちらカンボジアではスマートフォンはかなり普及していて、貧困層である農家の方や、お布施を受けて生活している僧侶の方も町中でスマートフォンのゲームアプリをやったり、電話をしたりしている姿をよく見ます。
カンボジア人の80%以上が農業従事者で、また外資系企業で勤めている人の他は自営業者が多いカンボジアでは月の収入が不安定な人が多く日本のように固定で月額で支払うという発想はあまりなく、プリペード式のSIMカードを交換して自分が使う分だけあらかじめ購入するスタイルが多いです。そのためSIMフリーのスマートフォンの需要が非常に高いです。ですので中古の市場ではSIMフリーに対応しているスマートフォンが店頭に並べられています。
私が確認した限りでは、中古品のスマートフォンは、サムソン、ノキア、iPhoneが主流で、その他普通の携帯電話はほとんどノキアの製品、他にブラックベリーを置いているお店も少しありました。日本の中古製品は皆無で、各国のサプライヤーから仕入れている小売業者に日本の製品は需要があるかどうか聞いたら、「私が知る限りでは、日本の製品を使用している人は誰もいないし、もし扱うとしても多大なプロモーションをサプライヤーかメーカー側が実施して日本製品の認知に努めてくれないと、こちら側としては扱うのにリスクが高い」とおっしゃってました。
日本の通信産業の出遅れは中古の携帯電話市場にも及び、通信産業に付随する産業も機会損失を被っていることになります。
カンボジアでも私が見た限りでは、周りを見渡しスマートフォンをて持っていない人を見つけるのが難しいほど普及しています。各社がどういう経営戦略をとっているか深くは知りませんが、需要がそこにあるのに経営資源を投資してチャレンジしないのは非常にもったいない気がしますが。