ラオス人の性格

 ラオスの人々の性格というか民族性が顕著に感じられる時は、買い物をする時です。彼らはお金を多く儲けることに関心がなく、簡単に交渉に負けてしまいます。トゥクトゥクや土産物屋、飲食店など交渉に強い観光客や現地に住む外国人などはできるだけ安く買おうとあの手この手で二束三文の値段を提示して値段を強引に下げさせているのを見たことがあります。ただでさえ個人商店や、マーケット内部で売られている商品はほとんど数百円か、中には100円以下の商品が多数売られているのに、提示されている値段を交渉で下げさせて購入している人の姿を見ると、私は逆に彼らの生活を心配してしまいます。

 JICAのスタッフの方によると、ラオスでは8割が仏教徒。やはり仏教の教えが関係しているらしく、自分が十分生活していける範囲のお金を稼げば、それ以上は欲を出してお金儲けに走っては行けないという考え方があるらしく、平穏無為に人生を送っていくことが一番幸せな生き方だとされているそうです。

 

 逆にこの考え方を逆手に取ってビジネスでは不当に安い値段で交渉を進め契約に至ると言ったケースがあります。例えば米農家は基本的に一番乗りで交渉しにきた輸出業者と契約するため、他の業者との交渉や見積もりをする余地はありません。そのため、業者の言い値で契約を進めるため不利な条件をのんでしまうことになります。それでも自分の生活の範囲内の金が入ってくればよいと考えるラオス人に不満はありません。 そこに目をつけたベトナムや中国の輸出業者、卸売業者がかなり値切って契約を農家におしているみたいです。