トゥクトゥク(タクシー)の値段交渉について
さてここカンボジアでは多くの観光客が観光スポットへの足としてトゥクトゥクを利用している。トゥクトゥクとは東南アジアで広く一般的に親しまれている言わば庶民のタクシーで、さしずめバイクで牽引する人力車と言ったところである。こちらにはもちろん普通のタクシーも走っているが、利用すると日本のタクシーの料金とあまり変わらない値段を提示され、値段交渉ができないためほとんどの人はトゥクトゥクを利用している。
さてシェムリアップ市内を歩いていると20秒に一回はトゥクトゥクのドライバーに声をかけられる。「へイ!トゥック?」「Where are you going?」日本人はとくに目立つので、はっきりと断らないとハエのようにトゥクトゥクのドライバーが集まってきてのれのれとうるさく言われるので、毅然とした対応で追い払う必要がある。こちら側が強く「NO !」と言えば散っていく。
ただドライバーはそこら中に路駐して待ち構えているので、探す手間は省けるし、気軽に利用できる。日本で、路上で通るかわからないタクシーを探して、手を振ってタクシーを止めることを考えれば、非常に便利ではある。
トゥクトゥクは基本的に値段交渉がきく、ドライバーに行き先を告げて乗る前に値段の交渉を行う。日本のタクシーのように距離によって料金が加算されるということはなく、事前の交渉によって値段を決定する。もちろん郊外に行く場合や隣町に行く場合など長距離をトゥクトゥクで移動する場合は値段が張ってくるので、そういった場合はバスで移動するのが一般的。
交渉をする前に知っておかなければならないことはこちらのトゥクトゥクの値段の相場である。ドライバーは観光客だと気づくと現地の人が支払う値段の10倍近くを要求してくる場合があるので、確認しておこう。
市内を移動する場合は片道1ドルから3ドル 往復は5ドルから8ドル
往復というのは例えば滞在先のホテルから市内のレストランで食事をするためにトゥクトゥクで移動して、滞在先のホテルへ戻るために再度トゥクトゥクを利用した場合の料金。基本的にドライバーは1時間でも2時間でも食事をしている間待ってくれるので、優雅に食事を楽しむことができる。
郊外に行く場合は片道5ドル〜8ドル 往復は10ドル〜15ドル これは、だいたい10kから20k圏内を移動する場合。
さてこの相場を知っておけば、高くふっかけられても交渉で値段を下げられる。交渉のコツは複数のドライバーと行うと値段が下がりやすい。私の場合は最初1ドルを提示してそこから様子を見て徐々に値段をあげいく。自分が希望する値段をドライバーが提示しなかった場合は、ほかのドライバーと交渉し始める。すると最初に交渉したドライバーが私が提示した値段に応じるといった具合だ。トゥクトゥクのドライバーはその日暮らしの人間も少なくなく、少しでも稼ぎたいため多少無理を言っても聞いてくれる。
とはいえ相場自体は日本のタクシー料金の相場と比べれば破格の安さなので、長期滞在する人以外は特段値段の交渉は必要ないかもしれないが、高く値段をふっかけられないとも限らないのである程度相場は知っておくべきだと思う。